多発のう胞腎の血管内治療①

2014.04.28

■多発のう胞腎とは
のう胞とは水のような液体が溜まって袋状になったものです。
のう胞は全身のあらゆる臓器にできますが、通常は多くても数個程度です。
大部分の場合は特に治療する必要も無く放置されていますが、中には多数の
のう胞(5個以上)が両方の腎臓にできる多発性のう胞腎(ADPKD)という
遺伝性の病気があります。
この病気は500-1,000人に1人の割合で見られ、遺伝性の腎の病気としては最
も頻度の高い病気です。
通常は20歳以降に見つかり、年とともに大きくなっていくだけでなく徐々に
腎機能が低下し、中年から初老期になると透析治療が必要となります。

■症状
大きなものでは10cm以上になり、これが何個もあるとお腹が張り出してく
るほか、胃や腸などを圧迫して食欲低下や便秘、腰痛などの症状が出たり、
腸閉塞をおこすこともあります(下図)。

 

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治療前の多発性のう胞腎のCT画像(横断面)
丸印は左右の腎臓です。大きく腫れて腹側に張り出しています。

◆多発のう胞腎の血管内治療➁ については、5月26日にお伝えする予定です。

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