PET-CT検査をご依頼される先生方へ

保険適応について

2010年4月の改正により、PET-CT検査は「早期胃癌を除く悪性腫瘍の病期診断または転移・再発診断」に適応範囲が拡大されました。 下記の点に気をつけていただき、ご依頼していただけますようお願いいたします。

  • スクリーニング目的は保険適応となりません。
  • 早期胃癌を除く悪性腫瘍の病期診断または転移・再発診断について保険適応となります。
  • 事前に、画像診断や他の検査が施行され、診断が確定されている、もしくは、臨床上高い蓋然性をもって悪性腫瘍と診断されている場合、病期診断として保険適応となります。
  • 同一月内にガリウムシンチが実施されている場合は保険適応となりません。
  • 再発転移診断においても他の検査にて再発転移が疑われる場合に保険適応となります。
  • 手術、放射線治療などによる瘢痕と再発病変の判断が困難な場合に保険適応となります。
  • PET-CT検査依頼書(診療情報提供書)に病名および詳細な経緯を記載してください。

検査を受ける上での注意点(患者さんによくご説明ください)

  • PET-CT検査は、FDGという薬を用いた検査です。FDGには半減期があるため、患者さんが検査時間に遅れられると検査ができない場合がございます。患者さんには検査時間の厳守をお願いします。
  • 検査の5時間前から絶食となります。それ以降は、糖分を含むガムや飴、スポーツドリンクなども摂取しないようにしてください。
    また、当日は、500mlのミネラルウオーターを持参していただき、FDG注射後の待機中に飲んでいただきます。
  • 空腹時血糖200mg/dl以上の場合、診断能が極端に落ちてしまします。 糖尿病のコントロールができていない患者さんは、糖尿病のコントロールの上、ご依頼ください。
    また、糖尿病の患者さんは、検査5時間前から検査終了まで糖尿病の飲み薬(血糖降下剤)やインスリンの注射は禁止となります。
    糖尿病患者さんの検査ご依頼の際は、患者さんに飲み薬、インスリンの検査5時間前からの中止の旨ご説明ください。
  • PET-CT検査は、検査開始から終了まで約3時間ほどかかる検査となります。その間にトイレでの排尿や検査台の移動など、患者さんご自身で動いていただかないといけません。
    また、撮影時間は30分程度かかります。よって、検査には、下記制限を設けさせていただいております。
    1) 検査台の上での30分の安静が可能な患者さん
    2) ご自身でのトイレでの排尿、検査台への移動が可能な患者さん
    ※ 2)が困難な患者さんにつきましては、検査当日にご家族様などの介助をお願いできる方がおられましたら、当日「介助者同意書」に署名していただき、介助者同伴の上、検査施行させていただきます。

検査実施の上での注意点

  • 胃や腸の検査のバリウムが体内に残っているとPET-CT検査に支障を来すことがございます。検査の1週間前にはバリウムの検査は受けないようにしてください。
  • 直前に組織診などをされますと、FDGは炎症部位にも集積するため検査に支障を来す場合がございます。できましたら、直前の組織診はご遠慮ください。また、組織診をされましたら、その旨、お伝えください。
  • ペースメーカー、除細動器の種類によっては、業者立ち会いの下、検査を施行しなくてはなりません。よって、ペースメーカー・除細動器挿入の患者さんの検査ご依頼の場合、ペースメーカー・除細動器の型番を依頼書にご記入ください。
  • 妊婦の方の検査はお断りさせていただいております。また、授乳中の患者さんには、検査当日の授乳は控えるようご指導ください。

平成25年4月1日
関西労災病院
放射線科 核医学診断科

ページの先頭へ