当院の研修は決して楽ではありませんが、周りの先輩方が必ず助けてくださいます。
独立行政法人 労働者健康安全機構関西労災病院
当院の研修は決して楽ではありませんが、周りの先輩方が必ず助けてくださいます。
初期研修病院を選ぶにあたって、様々な検討項目があると思います。医師としての人生のスタート地点が決まってしまうわけですから、病院選びで失敗したくないですよね。私も医学生時代に研修病院の選び方に関する本を読み、自分がどんな研修病院で働きたいのか、あれこれ考えを巡らせたことを思い出します。豊富な症例数、充実した診療科や指導陣、同期研修医の数や出身大学、経験可能な手技、研修医向けの院内勉強会、学会発表の有無など、挙げ始めればきりがないので、自分が重要だと考える条件を、候補としている病院間で比較することが大切だと思います。
私の場合、病院選びの決め手は、病院見学の際に案内してくださった初期研修医の姿でした。各病院には個性があり、そこで働く研修医にも自ずと共通の雰囲気があるように感じました。私が当院の循環器内科を見学した際にお話を伺った研修医の先生は、忙しかったという当直の翌日にもかかわらず、ガイドラインを参考にしながら心不全の患者さんの治療に懸命に取り組まれていました。その先生はとても活力にあふれていて、同時に知的であり、医学に対して貪欲である印象を受けました。その姿がとても素敵で、「自分もこんな研修医になりたい!関西労災病院で働きたい!」と感じたことが、関西労災病院を初期研修先として選ぶ際の決定打になったと思います。
初期研修医の生活は月毎に変わりました。その時自分がローテートする科によって、忙しさが異なりました。また、同じ科で研修していても、季節によって、研修医によって、ばらつきが出ていたように感じます。仕事量が大変多く睡眠時間を確保できずに、体力的にきついと思ったことはもちろんあります。そんな時は、同期や先輩方の励まし、患者さんからの感謝の言葉が私を支えてくれました。また、医療チームの一員としての責任を自覚し、現実から逃避してはいけないという気持ちを持つことによって、心身ともに辛い時期もなんとか乗り越えられたと思います。
また、指導医の先生方は私がパンクしないか見守っていてくれましたし、能力以上に働くことを強要されることはありませんでした。当院での初期研修がどんなものになるかは、自分次第です。決して楽ではありませんが、周りの先輩方に助けられながら、充実した2年間を送ることができると思います。
当院では、研修医も指導医とともに治療方針を決定する側の人間として医療にあたります。私自身、豊富な症例での実践を通じて、医学的知識や手技はもちろん、コメディカルスタッフや患者さんとの関わり方を学んできました。肉体的・精神的に辛いこともありますが、患者さんと心通う瞬間、医師としてのステップアップを自覚する瞬間、他職種と良い連携が取れる瞬間などに喜びがあり、また頑張ろうという気持ちになります。私は、当院で様々な人に出会い、色々な経験をして、学生時代には予想もしなかった道を歩き始めました。もしかすると初期研修は人生のターニングポイントになるかも知れません。当院での初期研修に興味をお持ちになったら、まずは見学に来て、当院の雰囲気を体験してみてください。