• 外科専攻医
    2017年卒業

    外科専攻医
    2017年卒業

    木原 悠花梨

    木原 悠花梨

    Yukari Kihara

    Yukari Kihara

    市中病院でありながら
    国内最高峰の症例を
    日常的に経験できる、
    極めて貴重で恵まれた環境だと
    日々感じています

市中病院でありながら国内最高峰の症例を日常的に経験できる、極めて貴重で恵まれた環境だと日々感じています

極めて高度な手術が日常的に行われ、それを淡々と行うタフさに憧れて

当院には初期研修医として1年間勤務し、医師4年目から後期レジデントとして戻ってまいりました。初期研修の際に大阪大学医学部附属病院を基幹病院とする協力型研修病院・大阪大学コースでの研修が決まり、一年間の外病院での研修先を選ぶにあたって、当院での研修を希望しました。医師として働く最初の研修内容が、自分の長い医師人生において基盤になるはずだと考えていたので、「たとえ多少しんどくても、多くの経験を積み学びたい。関西労災病院であればできる。」と思えたのが当院を選んだ率直な理由です。どちらかというと外科系に興味があるのかなぁとは思いながらも志望診療科や将来の計画に明確なビジョンはありませんでしたが、初期研修の一年目が終わる頃には、自然と消化器外科医をめざすことを決めていました。

研修中に繰り返し見た消化器外科領域の手術に感銘を受けたことが消化器外科を志望した大きな理由です。極めて高度な手術が日常的に行われる光景、それを淡々と行うタフさに憧れました。もちろん、主に癌に携わる領域ですので、かっこよく手術をするだけではなく、泥臭く病棟管理を行うことも時には必要ですし、悲しい転帰をたどる症例を目の当たりにすることも少なくありません。外科といえば手術はもちろんですが、化学療法や緩和ケアを含めた癌患者さんの一生に関わる一連の診療を経験することになります。そのすべての段階に携わり、患者さんが病気と向き合いながら生きていくサポートをできることが消化器外科の魅力であると感じました。

緊急手術を含めた症例の多さ、熱心に指導される先生方、専攻医が活躍する姿を目の当たりにし

自分よりほんの1、2年上の先生方が後期研修医として活躍する姿も目の当たりにし、緊急手術を含めた症例の多さ、外科の先生方が後進を熱心に指導される姿など、初期研修医の目からみてもあらゆる面で当院での外科研修は充実した環境であるように思えました。初期研修先を当院に決めたときと同様、外科医としてのキャリアも、最初に経験するものが肝心だと思いました。ここで外科医としての人生をスタートさせ、憧れる背中に近づきたいと思い、後期研修先も当院を希望しました。

当番制の休日など勤務体系の工夫も

日々忙しく診療していますが、オンオフの切り替えも大事だと思います。休日は当番制を導入するなど、私達レジデントも心身共に健康で充実して働けるように工夫をしています。もちろん、スタッフの先生からレジデントの勤務状態も気にかけていただいており、その上で勤務体系の相談や工夫を進めているので、愛のある職場だと感じています。

消化器外科分野がもっと裾野が広いものになる一助となれるよう

当院での研修では尊敬できる外科医の諸先輩方と多く出会えますが、一方で、外科医として働き始めると、女性の消化器外科医が極めて少ないことも痛感しています。体力的にどうしても劣るという自覚もありますし、女性消化器外科医のロールモデルが見つけづらいので、勢いのある男性ばかりの中で本当にずっと外科医としてやっていけるのかとの不安も正直なところあります。しかし、技術も進歩し、体力勝負だけの時代ではなくなってきているとの期待もありますので、いずれ消化器外科分野が今より女性医師にとって、もっと諦めずにめざしやすい分野になるだろうと期待をしています。

今でも外科というと屈強な男性が多いイメージが強い世界だと思いますが、世界的にもダイバーシティが広く推進されてきている時代です。心から魅力を感じる消化器外科分野を、性別や体力、持病などで諦めてしまうのは本当にもったいないと思いますし、消化器外科を最初から将来の選択肢に入れていない人にも、もっとこの魅力をわかってもらいたいとの気持ちが大きいです。いつか、この消化器外科分野がもっともっと裾野の広いものになる一助となるべく成長し、後進に参考にし、めざしてもらえるような、一人前の女性消化器外科医になるのが目標です。

高水準の手術、豊富な症例、安全で効果的な教育体制

当院の外科は上部・下部・肝胆膵グループからなる消化器外科と、乳腺外科の4つのグループに分かれています。各部門に2名以上のスタッフの先生が常勤しており、レジデントは現在消化器外科7名、乳腺外科1名の計8名所属しています。当科の魅力は全国的にみても高水準の手術、豊富な症例、充実した教育体制だと思います。まず高水準の手術と申し上げましたが、他施設では腹腔鏡では困難な症例でも当院では腹腔鏡下に行うことも多いです。さらに上部・下部・肝胆膵すべてのグループでロボット支援下手術が導入されています。全国的にみてもこのような病院は多くなく、市中病院でありながら国内最高峰の症例を日常的に経験できる、極めて貴重で恵まれた環境だと日々感じています。

専攻医は主治医として患者さんを受け持ち、手術はもちろんのこと、化学療法や緩和医療などすべての局面を主治医として経験することになります。地域の基幹病院として緊急症例の受け入れも積極的に行っていますので、予定手術以外に緊急手術も数多く行われています。定型的な癌の手術も、良性疾患も経験することができ、1人当たりの担当件数も多いのでレジデントとして豊富な経験を積むことができます。闇雲に経験させてもらうわけではなく、しっかりとした教育体制のもとで、スタッフの先生とのビデオカンファレンスを定期的に行い術後のフィードバックもいただけますので、安全で効果的な教育体制だと思います。

また、臨床に忙しくしながらも、学会発表や論文執筆を積極的に行うように指導、サポートがあり、専攻医の間に全員が最低でも1本の論文を執筆することを目標としています。とくに私たち若い学年は、どうしても臨床の手技の習得ばかりに気を取られてしまいがちなのですが、将来的にみても、学術面も大事だと教えてもらえる恵まれた環境です。学会や論文で知識を深めることで、日々行っている手術、経験する疾患について俯瞰して考えることができるので、より深く外科分野について学び理解していきたい、というモチベーションにも繋がります。

非常に高いモチベーションを持った信頼できる仲間がいることで、大変なことも乗り越えていける

当院の外科研修は決して楽ではありませんが、皆で協力し合い、切磋琢磨しています。 同年代に非常に高いモチベーションを持った信頼できる仲間がいることで、大変なことがあっても一緒に乗り越えていけると思います。

専攻医研修は専門領域に携わる最初の時期であり、これからの長い医師人生を如何に過ごし、どのような医師となり社会に貢献していくかに大きな影響を与える時期だと思っているのですが、関西労災病院の外科は、素晴らしい仲間とともに恵まれた指導体制のもと、諸先輩方の背中を追いかけていける理想的な環境だと感じています。どうしても日々に追われ、外科医としての数年先の自分を具体的に想像することは難しいですが、頼りになる諸先輩方、スタッフの先生方の姿を見て、その背中を追いかけ精進することで、数年後に納得行く自分になれているのではと思います。

診療科を越えても和気あいあいとして相談しやすい雰囲気が魅力

当院は他科との連携もスムーズで、診療科を越えても和気あいあいとして相談しやすい雰囲気が魅力だと思います。当科の魅力は先に述べたとおりですが、私の拙い文章ではすべてを伝えることができません。一度、見学にいらしてくださったら、その魅力を肌で感じていただけると思います。当院での外科研修は間違いなく充実したものになるでしょう。是非当院で、一緒に成長していきましょう!

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