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大動脈弁狭窄症について②

前回は「大動脈弁狭窄症とは?」についてお話ししました。内容はこちら [1]

経カテーテル的大動脈弁置換術

 治療は手術で大動脈弁を切除し、新たに人工弁を縫い付けます。これを「大動脈弁置換術」と言います。大量の血液が通過する大動脈弁を手術するので、人工心肺装置という一時的に心臓と肺の役割をする装置を装着し、心臓を一時的に止めて行います。これは、医学の進歩した現在でも、手術による体への負担が少なくなく、ご高齢や他のご病気をお持ちで体力の低下した患者さんでは手術のリスクが高くなります。
 一方、リスクの高い患者さんのため、胸を開かずに心臓が動いている状態でカテーテルを使って人工弁を装着する方法が、2002年にフランスで考案されました。これを「経カテーテル的大動脈弁置換術(TAVIまたはTAVR)」と言います。日本でも2013年10月より、保険適用となり、一定の基準を満たした医療機関でのみ、TAVRを行うことができます。当院も、認定施設として承認され、2018年2月よりTAVRを開始しております。

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  現在はTAVRの術後10年以上の成績が不明であるため、重症大動脈弁狭窄症の患者さんに対する治療は、原則、従来どおりの大動脈弁置換術であり、様々な理由で、大動脈弁置換術のリスクが高いと判断された患者さんのみTAVRを行うのが基本方針です。また、大動脈弁の形状により、TAVRができない場合もあります。詳しい治療方法については、心臓血管外科専門医までお問い合わせください。

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