よくわかる「下肢閉塞性動脈硬化症」~②治療は?~

2010.10.12

治療は?
 治療には保存的治療と手術療法があります。保存的治療には内服・点滴治療及び監視下運動療法があり、それに対して手術療法はカテーテル治療と外科的バイパス術です。


 病態が安定し、かつ症状が日常生活に影響を及ぼさない程度の患者様では内服治療や運動療法のみで十分です。血管が細くなっていることでは治療の適応にはなりません。特に運動は側副血行路(下肢の毛細血管)を増やすとの報告もあり、本疾患患者様では運動は必須です。
 逆に血管の狭窄度が軽度でも、内服治療や運動療法では症状改善が認められない患者様に対しては手術治療が適応となり、当院ではこの手術としてカテーテル治療を中心としています。カテーテル治療は心臓(冠動脈)や脳(頸動脈)と同様に、2-3mmのくだを足の付け根や手から挿入し血管の内腔から広げる治療です。入院期間は3-7日で高齢患者様にも体の負担が少なく受けられる治療です。治療後は1-3か月に一度定期受診をして頂き、下肢のエコー検査や下肢血圧で治療部位の再発等を評価します。
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