口腔がん・舌がんについて②

2019.08.26

前回は「口腔がん・舌がんについて①」で「口腔とは?」、「口腔がんの頻度」についてご紹介しました。内容はこちら

舌がんの好発部位

舌がんは舌上面の表面にできることはまれで、左右の舌の淵にできることが多いです。白板症(こすっても取れない白い苔)、赤板症(赤い粘膜の斑点で普通は炎症を伴わない)(左写真)などは放っておくと将来がんになる可能性のある病変です。

舌がんの原因と病期(ステージ)

タバコとアルコールの関与が示唆されています。とくにタバコは口腔内の衛生状態を悪くし、舌がんを引き起こす最大の原因とされています。扁桃腺から発生した中咽頭がんはウィルスが関与していることがありますが、舌がんではその頻度は低いです。最大径が4cm、深さが1cmを超えるもの、また頸部リンパ節転移があればステージⅢ以上の進行がんになります。

舌がんの治療

主な治療は手術治療で、頸部リンパ節転移があればそれも取り除きます。手術で切除した細胞を詳しく調べ、取り残しの可能性がある場合は、追加切除をしたり放射線治療を行います。

 

舌はご自身で触ったり、鏡を通して観察できる臓器です。普通は2週間ほどで良くなる口内炎が1か月以上治らない場合や、舌が一部硬くなったりしている場合は、たとえ痛みがなくても舌がんの可能性がありますので、専門医の診察を受けられることをお勧めします。

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