耳鼻咽喉科・頭頸部外科

方針・特色

私ども耳鼻咽喉科では、耳鼻咽喉科、頭頸部外科の最先端の高度専門医療を、勤労者および地域医療に提供すべく日夜精進しております。

平成30年度の年間の新入院患者数は467名、紹介率は73.8%で手術件数は422件でした。このうち、主な手術は、習慣性扁桃炎や睡眠時無呼吸に対するアデノイド切除・扁桃摘出術105例、声帯ポリープや早期声帯がんなどに対する喉頭微細手術47例、鼻茸、鼻ポリープを含む慢性副鼻腔炎や鼻腔乳頭腫などの鼻腔良性腫瘍に対する鼻内内視鏡手術42例、耳下腺腫瘍などの唾液腺腫瘍摘出術が18例、慢性中耳炎、真珠腫性中耳炎に対する鼓膜・鼓室形成術25例などでした。頭頸部癌に対する根治を目的とした摘出術の主な内訳は、舌癌8例、咽喉頭癌9例,頸部廓清術25例などでありました。

慢性中耳炎や伝音性難聴には、鼓膜・鼓室形成術や、伝音連鎖再建術を行っています。また先天性耳小骨奇形や耳硬化症に対する伝音連鎖再建術も行っており、両者とも良好な聴力改善を得ています。

薬剤抵抗性の慢性副鼻腔炎には、鼻内内視鏡手術を行っています。平成5年の内視鏡手術の導入以来、鼻閉・嗅覚障害の改善において良好な治療成績と、副損傷なしの実績を得ています。 さらに、平成23年度からは手術支援ナビシステムも入り、更なる安全な手術が行えるようになりました。

嗄声、呼吸困難にたいしては、発声訓練などの保存的治療と音声外科手術を病状毎に選択しています。耳下腺腫瘍、頸部嚢胞などの良性腫瘍も患者さんの希望があれば、積極的に手術しています。

突発性難聴などの感音性難聴、めまいなどの平衡機能障害、さらに味覚・嗅覚障害などの感覚器の機能障害にたいする検査および治療体制も万全です。突発性難聴や末梢性顔面神経麻痺に対しては、重症例をのぞき、外来での点滴治療を行なっています。また平成26年度から臨床研究として突発性難聴に対して音楽療法を取り入れその有効性について検討しております。

口腔、咽喉頭癌さらに鼻副鼻腔癌などの頭頸部癌には集学的治療を行っています。進行癌に対しては再建外科を含めた拡大手術をおこなう一方、機能温存をめざした化学放射線治療も行っております。加えて分子標的薬や免疫チェックポイント阻害薬を用いた新しい治療も行っております。当院は日本耳鼻咽喉科学会研修指定病院ですが、平成22年より日本頭頸部外科学会の頭頸部癌治療研修指定病院にも認定されています。

トピックス

1.突発性難聴に対する音響療法

突発性難聴は原因不明の急性感音難聴ですが、難治性であることが知られています。我々は脳の聴覚野における変化に着目した新しいコンセプトの治療である「音響療法」を開始し、従来のステロイド治療に上乗せした効果を得ております。いくつかの適応条件がありますので、詳しくは担当医にお問い合わせ下さい。

生理学研究所による発表と解説(日本語)
http://www.nips.ac.jp/contents/release/entry/2014/01/br.html

参考論文は以下のリンクよりダウンロード可能です(英語)
http://www.nature.com/srep/2014/140129/srep03927/full/srep03927.html

2.内耳造影MRIによる内リンパ水腫の検出

メニエール病は内リンパ水腫が病因とされるめまい疾患ですが、内リンパ水腫の存在が間接的な推定となるため確実な診断が難しい場合があります。近年のMRI機器の進歩によって、内リンパ水腫を直接的に画像で撮影することが可能となってきました(図は当科での施行例)。診察を行った上で検査の日程を決定しますので、まず担当医にお問い合わせ下さい。

内耳造影MRI

図:内耳造影MRI
黒い部分が左耳の内リンパ水腫(矢印)

この方法を用いた当科での最新の研究成果を以下のリンクより閲覧、ダウンロード可能です(英語)

https://jamanetwork.com/journals/jamaotolaryngology/article-abstract/2731471

http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/lio2.115/full

https://jamanetwork.com/journals/jamaotolaryngology/article-abstract/2715833

https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1002/lary.27580

3.中耳加圧装置の導入

メニエール病や遅発性内リンパ水腫によって生じるめまいには、投薬治療の効果が少なく難治性である場合があります。そのような場合には中耳加圧治療あるいは手術を行うことが勧められていましたが、日本国内では前者が保険適応ではありませんでした。富山大学で開発された中耳加圧装置が2018年9月に薬事承認を受け保険適応となり、2019年5月から当科でも取り扱いを開始しました。診察や検査ののち治療効果をみながら適応を決定しますので、まず担当医にお問い合わせください。

内耳造影MRI

中耳加圧装置の適正使用指針(日本めまい平衡医学会) PDFアイコン(PDFファイル 188KB)
難治性内リンパ水腫疾患に対する中耳加圧装置による中耳加圧治療について【患者説明資料】 (日本めまい平衡医学会)PDFアイコン(PDFファイル 124KB)

診療実績(平成30年度)

新入院患者数 467
外来新患数 1,799
入院患者数(年間在院ベース) 6,072
外来患者数(年間延べ) 11,538
手術件数 422

主な手術の症例数(平成30年度)

手術名 症例数(件)
鼓室形成術 25
内リンパ嚢開放術 10
顔面神経減荷術 3
内視鏡下鼻内開放術 42
鼻中隔矯正術 9
下鼻甲介切除術 9
鼻・副鼻腔悪性腫瘍手術 3
舌・口腔悪性腫瘍手術 8
口蓋扁桃摘出術 105
咽喉頭悪性腫瘍手術 9
喉頭微細手術 47
甲状腺癌/腫瘍切除術 27
唾液腺癌/良性腫瘍手術 18
頸部廓清術 25

平成30年に新規登録された頭頸部癌の原発部位

原発部位名 件数
口腔 11 合計
95
咽頭 34
喉頭 13
鼻副鼻腔 4
甲状腺 12
唾液腺 3
その他 18

耳鼻咽喉科・頭頸部外科学術業績 (PDFファイル 660KB)

スタッフ

赤埴 詩朗(あかはに しろう)

赤埴 詩朗

役職 耳鼻咽喉科・頭頸部外科部長
専門分野 頭頸部腫瘍
資格等 日本耳鼻咽喉科学会 専門医
日本頭頸部外科学会 頭頸部暫定指導医
日本頭頸部外科学会 頭頸部がん専門医
日本がん治療認定医機構 がん治療認定医・指導責任者
補聴器相談医
日本医師会 認定産業医
耳鼻咽喉科専門研修指導医
大阪大学大学院臨床准教授
医学博士
緩和ケア研修会 修了

福嶋 宗久(ふくしま むねひさ)

部長: 福嶋宗久

役職 第二耳鼻咽喉科・頭頸部外科部長
専門分野 めまい
難聴
耳科手術
資格等 日本耳鼻咽喉科学会 専門医
耳鼻咽喉科専門研修指導医
日本めまい平衡医学会 専門会員
めまい相談医
補聴器相談医
補聴器適合判定医
騒音性難聴担当医
医学博士

北山 一樹(きたやま いつき)

役職 医員
専門分野 耳鼻咽喉科一般
資格等 緩和ケア研修会 修了

松川 奈々央(まつかわ ななお)

役職 レジデント
専門分野 耳鼻咽喉科一般
資格等 緩和ケア研修会 修了

末方 由(すえかた ゆう)

役職 レジデント
専門分野 耳鼻咽喉科一般
資格等 緩和ケア研修会 修了
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