慢性骨髄性白血病に対する分子標的治療①

2020.04.20

慢性骨髄性白血病とは

白血球や赤血球、血小板を生み出す細胞を造血幹細胞と言い、この細胞に異常が起きる病気です。造血幹細胞の9番染色体と22番染色体に異常が生じることでBCR-ABL融合遺伝子が作られます。これが慢性骨髄性白血病の原因となる特殊な遺伝子です(図1)。この遺伝子によって作られるBCR-ABL融合蛋白質は、「白血病細胞を作れ」という命令を絶え間なく出し、その結果、無秩序に白血病細胞が増殖していきます。病期は慢性期、移行期、急性転化期に分けられ、はじめの数年は慢性期で、無症状なことが多く、健診などで白血球高値を指摘され偶然発見されることもあります。やがて未熟な細胞の割合が増加する移行期へ進展、最終的には急性白血病に陥り、場合によっては死に至ります。


次回は令和2年4月27日(月)に「慢性骨髄性白血病に対する分子標的治療②」で「治療について ~分子標的薬の到来~」のご紹介をする予定です。

 

 

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