遺伝性乳がん卵巣がん症候群(HBOC)①

2022.11.28

遺伝性乳がん卵巣がん症候群(HBOC)とは

遺伝性乳がん卵巣がん症候群(HBOC)とは、遺伝子に生まれつき変異があることで、一般の人より乳がんや卵巣がんになりやすくなる遺伝性の疾患です。代表的な原因遺伝子として、BRCA1遺伝子やBRCA2遺伝子があります。遺伝子は私たちの体を作る細胞の設計図の役割を持っており、BRCA1/2遺伝子には何らかの原因で傷ついた遺伝子を正常な状態に修復する役割があります。これらの遺伝子に生まれつき変異がある場合、大人になる過程でこの機能が失われることがあり、乳がんや卵巣がんを発症します。こうした変異は、親から子供に2分の1の確率で、男性でも女性でも伝わります。変異を受け継いでも必ず乳がんや卵巣がんになるわけではありませんが、例えば乳がんの生涯発症リスクは約70%程度といわれています。現在、乳がんに罹患する女性は、年間10万人と推計されますが、そのうちの4%がBRCA1/2遺伝子変異に起因する乳がんといわれています。

 

 

BRCA遺伝子から作られるタンパク質により、紫外線や化学物質など何らかの原因で傷ついた遺伝子を正常に修復し、がん化を抑制する働きがあります。しかし、BRCA遺伝子に生まれつき変異がある場合、この機能が失われ、がんを発症することがあります。

 

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