2017.08.08
関西ろうさい病院では、毎月糖尿病スクールを開催しています。
平成29年7月20日(木)に第7回糖尿病スクールを開催しました。
各講演の内容は以下のとおりです。
(糖尿病は動脈硬化のリスクが高い。動脈硬化は脂質異常症が危険因子の一つです。脂質異常症は早朝空腹時の採血の各コレステロール値で判断します。)
①糖尿病と動脈硬化症について
講師:関西ろうさい病院 糖尿病・内分泌内科 細江医師
糖尿病の合併症
・細小血管合併症(微小循環障害):神経障害、眼障害、腎障害
・大血管合併症(動脈硬化):足壊疽、脳卒中、虚血性心疾患(心筋梗塞)糖尿病は動脈硬化のリスクが高い!
動脈硬化の危険因子には糖尿病のほかに高血圧症、脂質異常症、加齢、喫煙、ストレス、冠動脈疾患の家族歴があげられます。
食後高血糖に注意!
・糖尿病は動脈硬化を進行させる!
・糖尿病以外の管理も大事!
・特に肥満に注意!
②糖尿病教育入院と糖尿病看護相談外来の紹介
講師:関西ろうさい病院 糖尿病看護 松岡認定看護師
糖尿病教育入院の目的
・糖尿病の理解
・血糖コントロールの重要性
・退院後の自己管理
③高脂血症のお薬について
講師:関西ろうさい病院 薬剤師
脂質異常症について
脂質の種類:LDLコレステロール、HDLコレステロール、中性脂肪
目標の値は?
TC:総コレステロール、LDL-C:LDLコレステロール、HDL-C:HDLコレステロール、TG:中性脂肪
※LDL-C値以外の危険因子:加齢(男性≧45歳、女性≧55歳)、高血圧、糖尿病(耐糖能異常を含む)、喫煙、冠動脈疾患の家族歴、低HDL-C血症(<40mg/dL) 危険因子のかずにより脂質管理目標値(mg/dL)が異なります。
※糖尿病をお持ちの方は、カテゴリーⅢに入ります。
動脈硬化を予防するには?
食生活の改善、適切な体重の維持、禁煙、積極的な運動+お薬です。
④高脂血症の食事について
講師:関西ろうさい病院 管理栄養士
高脂血症の食事について
・食物繊維をしっかり摂りましょう!
・適切なエネルギーで動物性脂肪を控え、コレステロールの多い食品は控えめで、食物繊維をしっかり摂り、ビタミン類も忘れずに、塩分控えましょう。
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今回の講演は「糖尿病と動脈硬化症」 糖尿病患者様の「教育入院と看護外来の紹介」と動脈硬化症に大事な 「高脂血症のお薬」と「高脂血症の食事」のお話でした。
講演終了後には参加された方々から数多くの質問が寄せられました。
次回の糖尿病スクールは、2019年8月17日(木)に糖尿病腎症、骨粗鬆症のお薬、腎症の食事、検査とデータの見方・考え方について開催予定です。事前申し込みは不要ですので、是非ご参加ください。
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