2017.09.26
腎臓がんの治療法
画像診断の進歩により、健康診断などで早期の腎臓がんが発見されるようになってきました。
腎臓がんが疑われる場合には診断確定および治療目的の外科的切除、すなわち手術療法が標準的治療となります。手術療法には、がんがある腎臓全体を摘出する「腎摘除術」と、がんとその周囲の部分のみを摘出する「腎部分切除術」があります。近年の長寿社会による慢性腎臓病の増加を背景に、腎機能の温存を目的とした腎部分切除術が推奨されていますが、どちらを選択するかは腫瘍の大きさや部位、患者さんの年齢や腎機能などを総合的に判断して決定します。
また、手術は皮膚を大きく切開して行う開放手術と、腹部に何カ所かの孔を開け、内視鏡と細長い手術器具を挿入して行う腹腔鏡下手術とがあります。
腹腔鏡下手術は開放手術に比べて出血も少なく、低侵襲かつ安定した手術成績を得られる優れた術式ですが、熟練された高度な技術を要します。「ロボット支援腹腔鏡下腎部分切除術」は腹腔鏡手術の利点を保ちながら、こうした弱点を補うことのできる術式です。
次回は平成29年9月27日に「ロボット支援手術とは?」について、ご紹介する予定です。