ガンマナイフ治療➁

2017.10.10

前回は「ガンマナイフとは?」についてご紹介しました。内容はこちら

対象疾患は?

放射線治療というと、がんを思い浮かべる方が多いと思います。実際、当院での治療実績も転移性脳腫瘍が最多です。しかし、ガンマナイフは、がん以外の様々な病気に対しても使われ、良好な治療成績を収めています。聴神経鞘腫、下垂体腺腫、髄膜腫などの脳腫瘍、脳動静脈奇形などの血管障害に対しては、手術だけでなく、ガンマナイフ治療も効果的です。三叉神経痛に対しては、薬物、手術の他、ガンマナイフも治療の選択肢として考えられます。もちろん、これらを組み合わせた治療も行えます。最も大切なことは、患者さんひとりひとりに最適な治療法を選ぶことです。
2017年2月にグレードアップした当院の新型機(図1)では、機械の内部機構を全面的に刷新し、瞬時に放射線をオン-オフできるようになりました(図2)。さらに、ベッド稼働方式になり、従来機種に比べて患者さんの負担はより軽く、治療時間はより短くなります。脳腫瘍に対する放射線治療の場合では、1日で治療が終わり、認知機能に対する放射線の悪影響を低く抑えられます。ガンマナイフ治療の詳細は、脳神経外科専門医までお尋ねください。

 

図1 新型機 ”パーフェクション”       図2 断面図


治療前
多発した転移性脳腫瘍のうちの1つが運動中枢にあります(矢印)。右上肢の麻痺が引き起こされ、字を書くことや、箸を使うことができなくなっていました。


3週間後
腫瘍は小さくなり、症状も良くなりました。

6ヵ月後
腫瘍も症状も消失し、もとどおりの生活が行えています。周囲の脳に影響は見られません。

 

 

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