2018.03.05
前回は「前立腺肥大症とは」「診断方法」について、ご紹介しました。内容はこちら
光選択的前立腺蒸散術(PVP)による治療
軽症であれば薬物治療、重症の場合は手術治療が選択されることが多くなります。薬物治療では、尿道の緊張を和らげることで尿の通りがよくなり、症状を改善することができます。ただし、肥大した前立腺を縮小させる効果はあまり期待できません。
手術は尿道に突出した前立腺を取り除くことが出来るので、根本的な治療になりうるメリットがあります。最も広く行われている手術は、内視鏡を入れて電気メスで腫大した前立腺を切除する術式です(経尿道的前立腺切除術)。新しい術式としては、グリーンライトレーザーによる光選択的前立腺蒸散術(PVP)があります。(下図)
レーザーの特徴として術後の患部のむくみが少なくなるため、手術後の痛みがほとんどありません。また、手術後の尿道のカテーテルは、ほとんどの場合で翌日に抜去可能です。当院では2012年以降、400名以上の方が本術式を受けておられますが、輸血を要したことは1度も無く、非常に安全な手術と言えます。また、ほとんどの方が手術後3~4日で退院されており、社会復帰までの期間も短くて済みます。詳しい治療方法などについては、泌尿器科専門医までご相談ください。
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