乳房再建

2011.08.22

乳癌の治療で乳房を失うことは、
女性にとって、離婚やかなり親しい人との死別に近い
心理的影響があるという調査結果もあります。


左右のバランスを失うため、
着る服の選択が難しくなったり
パッドを入れないといけないなどの不便もあります。
また、温泉などに行ったときに
人目が気になると言われます。
乳房再建を行うことで、
そういったさまざまな不便や負担から開放されます。
若い人に限らず、乳房の再建は生活の質を向上させるものです。
乳房再建の方法にはさまざまな方法があり
それぞれの方法に長所もあれば短所もあります。
①腹部や背部の脂肪や筋肉を乳房部分に移植する皮弁法(保険適応)
②人工乳腺(シリコンインプラント)を使う方法(保険適応外)

 ※一部の施設で行われている腹部などから脂肪を吸引して移植する方法は、
  問題が多く行うべきでない方法と考えていますので当院では行っていません。
インプラントを使う方法は
身体の他の部分を犠牲にすることなく再建を行えるため、
身体的負担が少なくてすむという大きな利点があります。

(残念ながら現在のところは保険適応外)
インプラントによる再建は保険適応ではありませんが、
身体負担が少ないというメリットを
少しでも多くの人に享受してもらうため、
当院では特別な費用負担は設定せず
通常の3割負担を10割負担してもらうことで
対応しております。
なお、使用するインプラントは
アメリカのFDA(日本での厚生労働省にあたります)で認可された
MENTOR社とINAMED社のインプラントを使用しています。
ご自身の組織を移植する皮弁法による再建は、
保険も適応されますし、より自然な形態を再建しやすくもあります。
どちらの方法で行うかは、それぞれの方法の長所短所を考え決定して頂きます。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
関西ろうさい病院 形成外科のご紹介
関西ろうさい病院 乳腺外科のご紹介
カテゴリー
かんろうメディカル通信 最新記事
月別アーカイブ

ページの先頭へ