2020.12.14
寒い季節になってくるとインフルエンザが流行ってきます。特に今年は、新型コロナウイルス感染症との同時流行も懸念されていますので、ここで、インフルエンザについておさらいしておきましょう。
インフルエンザはインフルエンザウイルスという非常に小さい病原体が原因でおこります。冬場の風邪の仲間の一つですが、他の風邪より症状が激しく、周りの人にうつりやすいので各地で広がってしまいます。
ウイルスが口や鼻から入って1~3日で高熱が出て、咳や鼻水、頭や筋肉・関節の痛み、全身のだるさなどの症状がおこります。乳児では比較的症状が軽いことも多いですが、幼児以上の人では症状が強く、食欲不振になり、中には吐いたり、下痢をしたり胃腸の症状がおこることもあります。
インフルエンザの診断は鼻の奥から綿棒で鼻水を採って調べます。しかし発病してからあまり時間がたっていないとインフルエンザにかかっていても、結果がうまく出ないこともあるので、検査については医師と相談してください。
インフルエンザにかかると時々肺炎や中耳炎を合併することがあります。時には突然、異常行動をおこしたり、まれに意識障害やけいれんをおこす「脳症」という重篤な状態になることもあります。また持病のある人やお年寄りでは、インフルエンザにかかったために、もともとの病気が急に悪くなることがあるので注意しなければなりません。
次回は2020年12月 21日(月)にインフルエンザの治療薬とワクチンについてご紹介をする予定です。