消化器がんに対する最新の内視鏡治療について ①

2017.07.19

日本人に多い大腸がん

大腸がんは罹患数で第1位、死亡数で肺がんに次いで第2位と日本人に非常に多いがんです。大腸がんの治療は大きく分けて内視鏡治療と外科的治療がありますが、外科的治療はお腹を切って大腸がんを切除するので、身体への負担が大きくなります。より早期の段階で発見できれば、低侵襲な内視鏡治療を行うことが可能です。

最新の内視鏡治療

大腸がんに対する内視鏡治療は、内視鏡的粘膜切除術(EMR)(図1)というスネアと呼ばれる金属の輪っかでの切除が以前から行われていました。しかし、大腸は屈曲やヒダが多く、切除できるサイズには限界があり、大きな病変をEMRで治療すると分割切除となり、再発する可能性がありました。近年、スネアではなく内視鏡用の電気メスを用いて病変周囲の粘膜を切開し、続いて病変直下の粘膜下層を剥離して病変を切除する内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)という手技が行われるようになりました。ESDの詳しいお話は次週に掲載します。

 

 

大腸がんの内視鏡治療は日々進歩していま す。まずは、大腸内視鏡検査を受けられることをおすすめします。大きなサイズの腫瘍が見つかっても早期の段階であれば、より負担の少ないESDでの治療を受けることも可能です。

関西ろうさい病院 消化器内科のご紹介

関西ろうさい病院 消化器外科のご紹介

関西ろうさい病院 刊行物のご紹介

 

カテゴリー
かんろうメディカル通信 最新記事
月別アーカイブ

ページの先頭へ