消化器内科

消化器がん診療、内視鏡治療、肝疾患診療の三本柱
-スキルとヒューマニティーを追究し地域高度医療をリードする-

2017年4月からは、8名の常勤医と4名のレジデントの合計12名のメンバーで診療を行っています。消化器内科は、内科の中でも扱う臓器が最も多く、検査や治療手技も多岐にわたっています。今後、医療のさらなる高度化や医療現場における人工知能(AI)活用の加速化が予測される中、当科はスキルとヒューマニティーを追究するとともに、消化器がん診療、内視鏡治療、肝疾患診療を診療の三つの柱に据え、それぞれの領域にエキスパートを揃えた体制で地域の高度医療をリードする役割を果たしています。

1. 消化器がん診療

-ガイドラインに基づき集学的治療で予後を改善する-

当院は日本消化器病学会の認定施設で、地域がん診療連携拠点病院にも指定されています。消化器がん全般にわたり、ガイドラインを基本に最新情報も採り入れ、複数の診療科や多くの医療スタッフが共同してチーム医療を行っています。太田は日本臨床腫瘍学会がん薬物療法専門医であり、当科の6名が日本がん治療認定医機構がん治療認定医です。

食道がん、胃がん、大腸がんは合同検討会(キャンサーボード)を開催して最適な治療法を選択しています。内視鏡治療や手術の適応がない症例でも、生活の質(QOL)や栄養管理にも注意しながら、化学療法や化学放射線療法で予後改善を目指しています。膵がん、胆道がんは、PET-CTも用いて進行度を正確に評価し、閉塞性黄疸を生じた患者さんには内視鏡的または経皮経肝胆道ドレナージやステント留置術施行後、集学的治療に取り組んでいます。膵の腫瘍などには超音波内視鏡下穿刺術(EUS-FNA)を用いて確実な組織診断を行うようにしています。

肝がんでも、消化器外科、放射線科と共同でキャンサーボードを開催し、それぞれの患者さんに最適である治療方針を決定しています。内科的局所治療のラジオ波焼灼療法(RFA)、エタノール注入療法(PEIT)に加え、腹腔鏡下肝部分切除、経カテーテル的治療(動脈化学塞栓術、動注化学療法)、全身化学療法として分子標的治療薬投与などを順次または組み合わせて行っています。

2. 内視鏡治療

-最新の技術で確実な治療を-

当院は日本消化器内視鏡学会の指導施設で、当科には日本消化器内視鏡学会指導医3名、専門医5名が在籍しています。2012年2月に内視鏡センターが完成し、鎮静下での内視鏡検査に対応可能となるとともに、VPPという内視鏡契約システムの採用で速やかに最新機器が使用できるようになることで、先進的で充実した検査・治療がさらに効率良く行えるようになっています。食道・胃・大腸いずれの部位に対しても内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)を積極的に行っており、拡大内視鏡や色素内視鏡も用いて早期の消化管がんの確実な診断を行い、内視鏡カンファレンス、キャンサーボードで適応を判定し、一括切除による確実な治療を目指しています。

ダブルバルーン内視鏡やカプセル内視鏡による小腸内視鏡にも保険適用時から取り組んでおり、内視鏡的大腸ポリープ切除、内視鏡的粘膜切除(EMR)をはじめ、内視鏡的逆行性膵胆管造影(ERCP)、総胆管結石治療、食道静脈瘤硬化療法・結紮術(EIS、EVL)、内視鏡的止血術も多数行っており、消化管ステント留置術も施行可能です。

3. 肝疾患診療

-肝炎から肝がんまで肝疾患のトータルマネジメントを-

当院は日本肝臓学会の認定施設で肝疾患専門医療機関にも指定されており、部長の萩原は兵庫県肝炎対策協議会委員に任命されています。当科には日本肝臓学会指導医2名、専門医5名が在籍しています。

ウイルス性肝炎の治療法は急速に進歩しており、最新情報に基づく安全で最適な治療を行うことが重要です。C型慢性肝炎の治癒率は100%近くに向上しています。「治せるものなら治す」との意思をお持ちになり、C型肝炎の治癒を目指しましょう。B型肝炎についても、治療目標や治療法は変わってきており、治療の必要性の判定や選択は経験豊富な専門医が行う必要があります。ウイルス性肝炎を治療することは発がん予防にもつながります。B型肝炎やC型肝炎といわれたら、当科に是非一度ご相談下さい。

ウイルス肝炎以外にも自己免疫性肝炎や非アルコール性脂肪肝炎(NASH)など様々な肝疾患に年間100件以上の肝生検を行い、病理診断科と合同で組織検討会を行い、病態の把握と適切な治療方針の決定に役立てています。

肝がんの予後を改善するには、早期発見、早期治療とともに、基礎にある慢性肝疾患の治療も十分できなければなりませんが、当院であれば肝疾患のトータルマネジメントが可能であり、最新、最適な治療を提供できます。

また、肝臓病への理解を深めていただけるよう看護師、薬剤師、管理栄養士と共同で肝臓病教室を年6回院内で開催していますので、お気軽にご参加ください。

上記以外の消化器疾患にも対応可能です。アルコール依存症などのアルコール関連疾患については、禁酒を継続することが極めて重要ですが、当院の診療体制での治療では「また飲める体をつくるだけ」となりますので、当院では継続診療せず、アルコール専門医療機関を受診していただいています。

ますます急速に高度化する医療に対応できるように、学会活動、研究会や研修会への参加を通じて、最新の情報や技術を取り入れるとともに、資格取得や自己啓発によって各種のスキルアップを継続していきます。また、今後医療現場における人工知能(AI)活用も加速化していくと予想される中、「手当て」に代表される医療の原点を尊重して、高度医療とヒューマニティーの両立を図り、安全かつ最新、最適な質の高い医療を提供させていただけるようスタッフ一同日々研鑽を積んでいます。消化器疾患については当科にご相談下さい。

診療実績(2016年度)

新入院患者数 2,168人
上部消化管内視鏡 6,102件
大腸内視鏡 3,116件
内視鏡的粘膜切除術(EMR) 859件
内視鏡的逆行性膵胆管造影(ERCP) 392件
内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD) 179件
食道静脈瘤硬化・結紮術(EIS、EVL) 70件
超音波内視鏡下穿刺術(EUS-FNA) 54件
小腸カプセル内視鏡 38件
ダブルバルーン小腸内視鏡

23件

経皮経肝胆道ドレナージ術(PTBD) 25件
肝悪性腫瘍へのラジオ波焼灼療法(RFA) 60件
超音波ガイド下肝生検 150件

消化器内科の年間新入院患者数

入院患者の疾患分布

消化器内視鏡検査・治療数

上部消化管内視鏡検査件数

大腸内視鏡検査件数

内視鏡的粘膜切除(EMR)件数

内視鏡的粘膜下層剥離(ESD)件数

内視鏡的逆行性膵胆管造影(ERCP)件数

消化器内科スタッフ

 

萩原 秀紀(はぎわら ひでき)

部長:萩原 秀紀

役職 副院長
部長
医療連携総合センター長
専門分野 消化器
資格等 日本消化器病学会 指導医・専門医
日本肝臓学会 指導医・専門医
日本消化器内視鏡学会 指導医・専門医
日本内科学会 指導医・認定内科医
日本がん治療認定医機構 がん治療認定医
日本医師会認定 産業医
大阪大学医学部臨床教授
医学博士
緩和ケア研修会 修了

伊藤 善基(いとう よしき)

第2部長:伊藤 善基

役職 第二部長
医療情報部長
専門分野 消化器
資格等 日本消化器病学会 指導医・専門医
日本肝臓学会 指導医・専門医
日本消化器内視鏡学会 専門医
日本内科学会 指導医・認定内科医
医学博士
緩和ケア研修会 修了

糸瀬 一陽(いとせ いちよう)

第三部長:糸瀬 一陽

役職 第三部長
専門分野 消化器
資格等 日本消化器病学会 専門医
日本肝臓学会 専門医
日本消化器内視鏡学会 専門医
日本内科学会 総合内科専門医・認定医
日本がん治療認定医機構 がん治療認定医
医学博士
緩和ケア研修会 修了

山口 真二郎(やまぐち しんじろう)

副部長:山口 真二郎

役職 副部長
専門分野 消化器・消化管
資格等

日本内科学会 指導医・総合内科専門医・認定医
日本消化器内視鏡学会 指導医・専門医
日本消化管学会 胃腸科指導医・専門医
日本消化器病学会 指導医・専門医
日本肝臓学会 専門医
日本がん治療認定医機構 がん治療認定医
日本カプセル内視鏡学会 認定医
医学博士

太田 高志(おおた たかし)

役職 医員
専門分野 消化器
資格等 日本消化器病学会 専門医
日本肝臓学会 専門医
日本消化器内視鏡学会 専門医
日本臨床腫瘍学会 がん薬物療法専門医
日本がん治療認定医機構 がん治療認定医
日本消化管学会 胃腸科認定医
日本内科学会 認定内科医
緩和ケア研修会 修了

戸田 万生良(とだ まゆら)

役職 医員
専門分野 消化器
資格等 日本消化器病学会 専門医
日本肝臓学会 専門医
日本消化器内視鏡学会 専門医
日本内科学会 総合内科専門医・認定医
日本がん治療認定医機構 がん治療認定医
緩和ケア研修会 修了

有本 雄貴(ありもと ゆうき)

役職 医員
専門分野 消化器
資格等 日本内科学会認定 内科医
日本肝臓学会 専門医
日本消化器病学会 専門医
日本消化器内視鏡学会 専門医
日本がん治療認定医機構 がん治療認定医
緩和ケア研修会 修了

水本 塁(みずもと るい)

役職 医員
専門分野 消化器
資格等 日本内科学会認定 内科医
日本消化器病学会 専門医
日本消化器内視鏡学会認定 専門医
緩和ケア研修会 修了
レジデント 芦田 宗宏(あしだ むねひろ)
三重 尭文(みえ たかふみ)
須永 紘史(すなが こうじ)
山岡 祥(やまおか しょう)

 

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