2011.04.11
ホスピタルパークの南西角に「桜の丘」と名づけられた場所があります。
小高く土を盛ったその場所には、
ソメイヨシノ(染井吉野)が植えられています。

この木は江戸時代にエドヒガン系の桜と
オオシマザクラが交配して生まれたものです。
このサクラは葉が出る前に5枚の花弁が開き、
やがて満開となります。

花が葉より先に咲くのはエドヒガンの性質で、
大きくて整った花はオオシマザクラの特徴。
ソメイヨシノはそれらをあわせ持った品種です。
種子では増えず、各地にあるソメイヨシノはすべて
接木などで増えたもの。
したがって元は1本の木であるため、
時季が来るといっせいに花を咲かせます。
今年もまた、春の温もりを運んできてくれました。
この時季、ちょっとした会席などで
「桜湯」を目にすることがあります。

これはサクラの花の塩漬けに湯を注いだ飲み物。
湯のなかで花が開き、ほんのりと香り立ちます。
とくに婚礼や見合いでは「お茶を濁す」ことを嫌うため、
この桜湯がよく用いられます。
ホスピタルパークに話を戻しましょう。
ソメイヨシノが散ったあとには、同パーク北側の
「ささやきの庭」で里桜が花の盛りを迎えます。
日陰棚のベンチに腰をおろすと、
ちょうど目の前に3種の里桜を見ることができます。
病棟に近いほうから順にイチヨウ(一葉)、
ウコン(鬱金)、カンザン(関山)。
花はいずれも八重で、とてもあでやかです。
ホスピタルパークはこれから花の季節を迎えます。
ぜひお立ち寄りください

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