2019.07.22
大動脈弁狭窄症とは?
心臓の大動脈弁が石灰化等により開きにくくなることで、心臓のポンプ機能が落ち、運動時の息切れや胸部の不快感、失神などの症状を引き起こし、症状が進行すると心不全が悪化して死に至ることもあります。この大動脈弁狭窄症は、加齢によって引き起こされる疾患であり、高齢化社会の日本において増加傾向にあります。本疾患の日本における罹患率は、60-74歳で2.8%、75歳以上で13.1%との報告があり、60歳以上で約284万人、そのうち手術が必要とされる重度の患者さんは、おおよそ56万人と推計されております。しかしながら、2014年の日本の手術件数は、外科及びカテーテル治療を含めて1.4万件とまったく充足しておらず、未診断や適切なタイミングでの治療を受けられていない患者さんが多くおられる可能性があります。心臓の雑音を調べる検査と心エコー検査といった痛くない検査でこの疾患を調べることが可能ですので、疑わしきは受診をご検討ください。
次回は2019年7月29日(月)に「切らずに治す新しい弁膜症治療②」として「切らずに治す最新の新たな心臓弁膜症治療-TAVI(タビ)」、「当院のTAVIの特徴」をご紹介する予定です。
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