2019.07.29
前回は「切らずに治す新しい弁膜症治療①」で「大動脈弁狭窄症とは?」についてご紹介しました。内容はこちら
切らずに治す最新の新たな心臓弁膜症治療-TAVI(タビ)-
大動脈弁狭窄症である弁膜症は外科的疾患、つまり症状が出現すれば手術で開胸し、新しい弁に取り換える弁置換術が主流でした。しかしながら、高齢の患者さんにおいては、開胸による手術では体への負担が大きいことから、手術が成功しても術後に日常生活レベルが落ちてしまうこともありました。そのような背景から、胸を開かず、心臓も止めずにカテーテルを併用して患者さんの心臓に人工弁を留置する治療が確立されました。この治療法では、体への負担が極めて少ないため、入院期間が非常に短い(当院では約1週間程度)ことも特徴です。
当院のTAVIの特徴
当院では、心臓血管外科と協力して、循環器内科が中心となって治療にあたっています。当院の循環器内科は、1年間に、冠動脈カテーテル治療を約800件、末梢血管カテーテル治療を約900件、大動脈瘤に対するステントグラフト治療を約80件行っており、その十分な臨床経験のもとにTAVIが施行されます。また、当院は大阪大学の循環器内科・心臓血管外科とも連携し、必要に応じて手術応援を行い、患者さんに適した治療を受けていただけるように日々努めております。
大動脈弁狭窄症について気になることがありましたら、循環器内科もしくは心臓血管外科の専門医にご相談ください。
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