回転IMRTを応用した定位放射線治療①

2020.02.03

定位放射線治療(SRT)とは

5cm以下の小さながんに対し、虫めがねで光を集めるように、細くしぼった多数の放射線ビームを1点に集めて照射する放射線治療の方法です。通常の放射線治療と比べ1回に多くの線量を短期間で照射するため、照射回数は全部で3~5回、1日1回なので1週間以内に治療が終了する場合が多いです。日本では2004年の保険承認時からSRT(エスアールティー)の略称で呼ばれています。

回転IMRT(VMAT)とは

複雑ながんの形に合わせて放射線を照射する技術である強度変調放射線治療(IMRT:アイエムアールティー)の発展形です。2008年のIMRT保険承認時の適応は前立腺がん・頭頸部がん・中枢神経がんの3疾患で、当時の治療装置の性能では膨大な時間と労力が必要でした。2010年以降、治療装置の回転と同期して放射線ビームの強度を変える回転IMRT( VMAT: ブイマット)が可能な装置が普及したため、時間と労力が軽減し、全ての固形がんに適応が拡大されました。

   

次回は令和2年2月10日(月)に「回転IMRTを応用した定位放射線治療(VMAT-SRT)」等をご紹介する予定です。

 

 

 

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