2020.05.25
前回は「骨吸収抑制薬関連顎骨壊死①」で「骨吸収抑制薬関連顎骨壊死とは」と「症状は?」をご紹介しました。内容はこちら
治療について
骨吸収抑制薬関連顎骨壊死の発生するメカニズムが解明されていないため、有効な治療法も確立されていません。発生頻度は2%以下ですが、発生すると非常に治りにくく、抜歯後に発生することが多い と言われています。不良な口腔衛生状態、歯周病、歯の動揺、歯石、糖尿病、喫煙、飲酒、骨の隆起などが発生の引き金になると考えられているため、骨吸収抑制薬関連顎骨壊死を発生させないように予防することが重要です。
骨吸収抑制薬が始まる前に
骨吸収抑制薬による治療を始める前に、かかりつけ歯科あるいは口腔外科を受診し、口腔衛生状態を改善させて、骨吸収抑制薬関連顎骨壊死を予防することが大切です。また、状態の良くない歯は、治療の始まる2週間前までに抜歯し、治療中は歯科医師による定期的な口腔内診査と専門的な口腔衛生管理の継続をお勧めします。実際に骨吸収薬関連顎骨壊死が発生しても、口腔外科において外科治療や保存治療で感染を制御すると、症状を安定させたり、治癒させたりできることも分かっていますので、骨吸収抑制薬が始まる前に、かかりつけ歯科や口腔外科の専門医にご相談ください。