腰椎椎間板ヘルニアに対する椎間板内酵素注入療法②

2020.08.31

前回は「腰椎椎間板ヘルニアに対する椎間板内酵素注入療法①」で「腰椎椎間板ヘルニアとは」、「治療」についてご紹介しました。内容はこちら

椎間板内酵素注入療法

コンドリアーゼという酵素は椎間板内に直接注入することに 
より、髄核の主な成分であるプロテオグリカンを構成するグ リコサミノグリカンだけを分解し、プロテオグリカンの保水能 を低下させます。その結果、椎間板内の圧力が低下しヘルニア による神経根圧迫が軽減され症状が改善すると考えられていま す。保存療法で痛みが十分とれないが、手術には抵抗があると いう患者さんに対しての治療選択肢として注目されています。

日帰りか1泊2日の入院で行いますが治療は15分で終わります。 局所麻酔をかけレントゲン透視を見ながら椎間板内に針を入れ 薬液を注入して終了です。(図2)1~3か月後には効果がみ られます。

注意点

この治療は、後縦靭帯下脱出型のヘルニアに適応が限定されます。

注意点としては、アレルギーやショック症状の危険や、椎間板を分解することで腰椎不安定性が悪化することがあります。安心して治療を受けていただくために、日本脊椎脊髄病学会では椎間板内酵素注入療法実施可能施設を認定しています(図3)。まずは主治医にご相談されることをお勧めします。

 

 

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