2015.04.06
関西ろうさい病院では、2ヶ月に1度、肝臓病への理解を深めていただくために、肝臓病教室を開催しています。3月25日(水)に開催された今回のテーマは「メタボリックシンドロームと肝臓病」で消化器内科部長 萩原医師が肥満症・BMI・メタボリックシンドローム・脂肪性肝疾患について、管理栄養士がメタボリックシンドロームを防ぐ食事について、看護師がメタボリックシンドロームの改善の為の運動や生活習慣についてお話しました。
肥満と肝機能異常が相関関係にあり、内臓脂肪蓄積により「肥満症」「高血圧」「高血糖(糖尿病)」「高脂血」「脂肪肝」などの生活習慣病が引き起こされた状態は「メタボリックシンドローム」と呼ばれ、注目されています。脂肪の指数としてBMI(体格指数)が設定されています。
BMI値=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)
(BMI値22を正常とし、25を越えるものを肥満としています。)
肝脂肪の原因として、肥満(50%)・糖尿病(50%)・多量の飲酒(80%)が主な原因です。「脂肪肝」はアルコール性と非アルコール性に分類され非アルコール性の脂肪性肝疾患をNAFLDといいます。飲酒歴(アルコール量:20g以下/日)が無いにもかかわらず、肝組織所見はアルコール性肝障害に類似した脂肪沈着を特徴とする肝障害の総称。予後良好な非アルコール性脂肪肝(NAFL)と炎症を伴い進行性の非アルコール性脂肪肝炎(NASH)とに診断が別れます。
生活習慣の乱れ(食べ過ぎや運動不足など)がメタボリックシンドロームを引き起こし生活習慣病のリスクが重なるとドミノ倒しのように次々に生命を脅かす疾患が出てきます。
①運動習慣を徹底しましょう
ウォーキング、自転車こぎなどの有酸素運動
②食生活を改善しましょう
毎食の栄養バランス・・基本はごはん(主食)と1汁三菜
③禁煙を実行しましょう
タバコの煙に発ガン性物質はなんと60種類。百害あって一利なしです。
お話しのあとは、みなさまからの質問にお答えしました。ご自身やご家族の病状や体験について真剣に質問されていました。27年度も肝臓病教室が開催される予定です。どなたでもご参加いただけます。参加費は無料、事前予約は必用ありません。ぜひご参加ください。
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