がんの免疫治療②

2018.11.19

前回は「がん治療新時代の幕開け」についてご紹介しました。内容はこちら

免疫治療の特徴

免疫チェックポイント阻害薬による抗がん作用は、従来の抗がん剤に比べて重い副作用が少なく、効果が長続きすることが特徴です。オプジーボは肺がんの治療において、代表的な抗がん剤であるドセタキセルに比べて、効果の続く期間が3倍になりました。重い副作用はドセタキセルが55%に見られたのに対して、オプジーボでは10%にしか見られませんでした。副作用として通常の抗がん剤のように髪の毛が抜けたり白血球数が下がることはありませんが、間質性肺炎、大腸炎、脳炎、筋炎、甲状腺や副腎、下垂体などの内分泌異常、1型糖尿病、心筋炎、肝機能障害、腎機能障害、皮膚障害などに注意する必要があります。残念ながら効果は人によってまちまちですが、当科ではたった一度の投与で進行肺がんが消失した症例も経験しています(下図)。

 

免疫治療には適応があり、全ての患者さんに使用できるわけではありません。詳しくは主治医にお尋ねください。

 

 

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