婦人科がん~産婦人科に行こう~

2013.03.18

産婦人科で扱う婦人科がんの主なものに、
子宮頸がん、子宮体がん、卵巣がんの3つがあります。
国立がんセンターの報告では
年間の罹患者数は、いずれのがんも
8,000~9,000人ですが、
死亡者数は子宮頸がんが2,700人、
子宮体がんが1,900人、
卵巣がんが4,700人と違いがみられます。
子宮体がんの多くが早期で発見されるのに対し、
卵巣がんの半数以上が進行した状態で発見されるためです。
子 宮 頸 が ん
発症する年齢のピークは20代~40代と、若い人で急増しています。
子宮頸がんの原因のほとんどは、
ヒトパピローマウィルス(HPV)であることが分かっています。
このウィルスは皮膚の表面のどこにでもいるのですが、
性的接触で子宮頸部に細かな傷が付くことにより簡単に感染します。
(お風呂やプール、温泉では感染しません)
一旦感染しても9割以上の人は自然に排除されますが、
排除されずに持続感染した人から子宮頸がんは発症し、
その割合はHPV持続感染者の1,000人に1~3人とされています。
すなわち、子宮頸がんを予防するには
できるだけ性交デビュー前の学童にHPVワクチンを接種すること
です。
これにより頸がんの60~70%は予防できますが、
ワクチン接種だけではすべての子宮頸がんは予防できません。
子宮頸がんの早期発見にはがん検診が有効であることが証明されていますので、
10代~30代の若い女性はワクチン接種を、
20代以上の女性は子宮がん検診を必ず受けてください。
次回(3月25日)は、子宮体がんと卵巣がんについてご説明します。
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