産婦人科医師9名(産婦人科専門医・指導医8名)と専攻医2名の計11名(女性8名、男性3名)の医師で診療に当たっています(2024年4月1日現在)。産科では、病棟・外来の32名の助産師および7名の看護師とともに、妊娠の初期から出産・産後まで安心してお過ごしいただけるような医療を提供いたします。 婦人科では、子宮筋腫・卵巣嚢腫・子宮内膜症などの良性疾患の他、子宮頸がん・子宮体がん・卵巣がんなどの悪性疾患にも適切な診断・治療を提供いたします。手術は開腹、腹腔鏡、ロボット支援下腹腔鏡のいずれも対応可能であり、患者さんの病状にあわせて適切な術式を提示いたします。多職種でのカンファレンスをもとに、すべての妊婦さん・患者さんに対して適切なケアや治療が行えるように、チーム医療を実践しています。
産科
ご妊娠おめでとうございます。分娩施設を決める時には、快適であることはもちろんですが、いざという時に安心であることも重要です。日本は、世界で最も安全にお産できる国です。そんな日本も1950年代には、出産10万人あたり160人以上のお母さん達が亡くなっていました。それが、現在では4人程度となっています。日本中の産科医療に関わるスタッフが、長い間努力してきた結果です。
関西ろうさい病院産婦人科は、医師11名(うち、女医8名)、助産師・看護師39名で、お母さんとおなかの赤ちゃんの命を守っています(2024年4月1日現在)。緊急帝王切開には24時間365日対応しています。産後の大量出血に対しても院内に輸血の準備があり(特殊な血液型などを除く)、放射線科と連携して子宮動脈塞栓(子宮の血流を一時的に止めることにより止血をはかります)を行うこともできるため、迅速な対応が可能です。
私たち関西ろうさい病院は、快適さと安全性どちらも皆様のご期待に沿えるよう努力しています。
関西ろうさい病院での出産については、下記特設サイトをご覧ください。
経口中絶薬(メフィーゴパック)
本邦では母体の健康を維持するため、母体保護法による人工妊娠中絶が規定されています。妊娠初期の人工妊娠中絶としては従来、子宮内膜全面掻爬術または真空吸引法が行われてきましたが、母体と子宮にとって最も負担の少ない新たな選択肢として2023年に本邦で発売となった経口中絶薬メフィーゴパックを導入しました。本パックは、1剤目のミフェプリストンと2剤目のミソプロストールから構成されています。スムーズにメフィーゴパックのみで人工妊娠中絶が成功した場合は基本的に1泊2日の入院となります。自費診療であり、胎嚢排出のタイミングによりその費用は約7.2万円〜約20万円(税別)と幅があります。
婦人科
- 悪性腫瘍の治療は、放射線科と連携して、手術・放射線・化学療法・免疫療法を適切にコンビネーションさせた集学的治療を展開しています。
- 治療により期待できる利益とそれに伴う危険性を充分ご説明し、インフォームド・コンセント(説明と同意)を得た上で治療いたします。
- 積極的に臨床試験への参加を呼びかけています。
- セカンドオピニオン外来を設け、他施設の患者さんに適切な情報提供を行うと共に、当院の患者さんにも疑問点がおありな場合は、他施設のセカンドオピニオンを求めることを積極的に勧めています。
- 地域連携協力体制により高度急性期病院としての使命を全うします。
明らかな証拠に基づき、患者さんひとりひとりに満足いただける医療(EBM: Evidenced Based Medicine)を提供できるように努力しています。
マイクロ波子宮内膜アブレーション(MEA)
従来、子宮筋腫・子宮腺筋症などによる器質性過多月経には手術療法がもっぱら行われてきました。これら器質性過多月経や機能性過多月経に対する新しい治療選択肢として、マイクロ波子宮内膜アブレーション(MEA)を2024年に導入しました。本療法は保険適応もあり、過多月経の改善率は約90%とされます。全身麻酔下に約1時間の手術で、2泊3日の入院でご案内しています。過多月経でお悩みの患者様がおられましたら、是非ご紹介くださいませ。
臨床研究のテーマ
- 婦人科悪性腫瘍のより良い診断と治療を目指して
- より快適な緩和医療とは
- より安全なお産のためのエビデンス構築
地域への貢献、地域医療連携
- 2023年11月30日にかんろう産婦人科セミナーを当院がんセンターで開催しました。
- 尼崎市をはじめ阪神間の産婦人科医会の先生方とは日頃より密接な連携を行っています。
当科の姿勢、将来計画
- 一般社団法人日本専門医機構の専門研修基幹施設として「関西ろうさい病院産婦人科研修プログラム」にて産婦人科専攻医の教育を行っています。
連携施設の大阪大学・静岡県立静岡がんセンター・兵庫県立尼崎総合医療センター・英ウィメンズクリニック・兵庫県立西宮病院・市立伊丹病院・尼崎医療生協病院・兵庫県立がんセンター・神戸市立医療センター中央市民病院・オガタファミリークリニックと協力して、優秀な産婦人科医師を育成しています。 - 内視鏡技術認定医を育成しつつ、あらゆる腹腔鏡下手術に対応するとともに、2018年9月よりロボット手術を導入しています。2022年10月からはロボット2台体制となり、さらに充実した体制をめざします。
- 地域連携をさらに活性化していきます。
診療実績(2023年度)
新入院患者数 | 1,151 人 |
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外来新患数 | 997 人 |
入院患者数(年間在院ベース) | 8,107 人 |
外来患者数(年間延べ) | 13,644 人 |
分娩数の推移
手術件数の推移
2023年 手術件数(596件)の内訳
新規悪性腫瘍症例数の推移(上皮内癌、境界悪性腫瘍を除く)
● 産婦人科学術業績 (PDFファイル)
スタッフ
伊藤 公彦(いとう きみひこ)
役職 | 副院長・部長 |
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資格等 | 日本産科婦人科学会産婦人科専門医・指導医・代議員 日本婦人科腫瘍学会婦人科腫瘍専門医・専門医制度婦人科腫瘍指導医・代議員 日本肉腫学会希少がん肉腫指導医・専門医 日本女性医学学会女性ヘルスケア暫定指導医 日本がん治療認定医機構がん治療認定医 社会医学系専門医協会社会医学系専門医・指導医 日本医師会認定産業医 母体保護法指定医 手術支援ロボット「ダヴィンチ」術者認定 日本癌治療学会代議員・倫理委員 近畿産科婦人科学会選出評議員 兵庫県産科婦人科学会監事・評議員・学術委員会委員 日本職業・災害医学会評議員 関西臨床腫瘍研究会(KCOG) 会長 大阪大学医学部臨床教授 三重大学客員教授 医学博士 緩和ケア研修会修了 |
堀 謙輔(ほり けんすけ)
役職 | 第二部長 |
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資格等 | 日本専門医機構認定産婦人科専門医 日本産科婦人科学会産婦人科指導医 日本婦人科腫瘍学会婦人科腫瘍専門医・専門医制度婦人科腫瘍指導医・代議員 日本内視鏡外科学会技術認定医(産婦人科) 日本産科婦人科内視鏡学会腹腔鏡技術認定医 日本がん治療認定医機構がん治療認定医 日本緩和医療学会緩和医療認定医 手術支援ロボット「ダヴィンチ」術者認定 母体保護法指定医 日本周産期・新生児医学会 新生児蘇生法専門コースインストラクター 日本癌治療学会認定がん医療ネットワークナビゲーター指導責任者 日本がん・生殖医療学会認定暫定がん・生殖医療ナビゲーター 医療安全管理者(全日本病院協会および日本医療法人協会認定) 婦人科悪性腫瘍研究機構(JGOG)理事・利益相互(COI)委員会副委員長・施設監査認定委員会委員 医学博士 緩和ケアの基本教育に関する指導者研修会修了 |
高田 友美(たかた ともみ)
役職 | 第三部長 |
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資格等 | 日本産科婦人科学会産婦人科専門医・指導医 日本婦人科腫瘍学会婦人科腫瘍専門医 日本臨床細胞学会細胞診専門医・教育研修指導医 日本産科婦人科遺伝診療学会認定医(周産期) 日本産科婦人科内視鏡学会腹腔鏡技術認定医・ロボット手術技術認定医 日本内視鏡外科学会技術認定医(産婦人科) 日本がん治療認定医機構がん治療認定医 手術支援ロボット「ダヴィンチ」術者認定 母体保護法指定医 医学博士 緩和ケア研修会修了 |
後藤 摩耶子(ごとう まやこ)
役職 | 第四部長 |
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資格等 | 日本産科婦人科学会産婦人科専門医・指導医 日本婦人科腫瘍学会婦人科腫瘍専門医 日本周産期・新生児医学会周産期専門医(母体・胎児) 日本救急医学会救急科専門医 日本産科婦人科遺伝診療学会認定医(周産期) 日本がん治療認定医機構がん治療認定医 手術支援ロボット「ダヴィンチ」術者認定 緩和ケア研修会修了 |
吉岡 恵美(よしおか えみ)
役職 | 副部長 |
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資格等 | 日本専門医機構認定産婦人科専門医 日本産科婦人科学会産婦人科指導医 日本婦人科腫瘍学会婦人科腫瘍専門医 日本がん治療認定医機構がん治療認定医 母体保護法指定医 日本周産期・新生児医学会新生児蘇生法専門コース修了 手術支援ロボット「ダヴィンチ」術者認定 緩和ケア研修会修了 |
大久保 理恵子(おおくぼ りえこ)
役職 | 医員 |
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資格等 | 日本専門医機構認定産婦人科専門医 日本産科婦人科学会産婦人科指導医 日本がん治療認定医機構がん治療認定医 母体保護法指定医 日本周産期・新生児医学会新生児蘇生法専門コース修了 緩和ケア研修会修了 |
下地 香乃子(しもじ かのこ)
役職 | 医員 |
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資格等 | 日本専門医機構認定産婦人科専門医 日本産科婦人科学会産婦人科指導医 日本婦人科腫瘍学会婦人科腫瘍専門医 日本産科婦人科内視鏡学会腹腔鏡技術認定医 日本がん治療認定医機構がん治療認定医 日本ロボット外科学会Robo-Doc Pilot(国内B級) 手術支援ロボット「ダヴィンチ」術者認定 日本周産期・新生児医学会新生児蘇生法専門コース修了 緩和ケア研修会 修了 |
山本 実咲(やまもと みさ)
役職 | 医員 |
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資格等 | 日本産科婦人科学会産婦人科専門医・指導医 臨床遺伝専門医制度委員会臨床遺伝専門医 日本がん治療認定医機構がん治療認定医 日本女性医学学会女性ヘルスケア専門医 日本周産期・新生児医学会新生児蘇生法専門コース修了 緩和ケア研修会修了 |
医員 食野 真美(めしの まみ)(緩和ケア研修会 修了)
レジデント 直原 匡志(じきはら まさし)(緩和ケア研修会 修了)
谷郷 花圭 (たにごう はるか)(緩和ケア研修会 修了)以上の医師が、スクラムを組んで皆様の治療にあたります。