心房細動の症状 – 関西ろうさい病院(兵庫県尼崎市)地域医療支援病院・がん診療連携拠点病院
独立行政法人 労働者健康安全機構 関西ろうさい病院 心房細動

心房細動の症状

心房細動の症状

心房細動の症状には全く症状のないものから、強い症状に困っておられる方まで様々です。
以下に心房細動による代表的な症状を挙げます。

心房細動の主な症状
資料提供 不整脈心電学会
心房細動の分類

心房細動はその持続時間で発作性と持続性そして長期持続性に分けられます。

発作性心房細動

発作性心房細動は、普段は脈が整っていて心電図でも異常を認めません。しかし突然心房細動発作を発症して、しばらくすると(7日間以内に)自然に治まることを繰り返します。一般に動悸などの症状が強いとされますが、症状のない患者さんもおられます。また特に抗不整脈薬を服用している患者さんは、心房細動が止まった後に本来の心拍が再開するまでに数秒以上かかり、脳血流が低下することで、ふらつきなどを感じることがあります。

持続性心房細動

持続性心房細動は、心房細動が7日間以上1年未満持続する状態をいいます。長い期間心房細動が続いていますので、動悸や息切れなどの症状は発症直後よりも和らぐこともあります。しかし脳梗塞や心不全発症の危険性は発作性心房細動よりも高いですので、抗凝固薬やアブレーション治療は積極的に検討します。

長期持続性心房細動

長期持続性心房細動は、心房細動が1年以上持続する状態です。患者さんは心房細動に慣れてしまい、症状は感じないこともあります。それでも階段を上るなどすると息切れがしやすい、疲れやすいなど労作時の症状がみられることが多いです。やはり脳梗塞や心不全発症リスクは高いままですので、抗凝固療法などの内服治療は継続が必要となります。アブレーションについては、持続期間が長くなるにつれてその効果が低下してしまいますので、実施する適応があるかどうかは慎重な検討を要します。

 

心房細動の分類 心房細動はその持続期間で発作性、持続性、長期持続性に分けられる。
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