心房細動の生活上の注意点
心房細動の発症には自律神経のバランスの乱れ、肥満、飲酒などがかかわっており、生活習慣病という側面もあります。このような場合、病院での治療だけでは十分ではありません。心房細動と診断された方は、これを機会に心臓に負担のかかる生活習慣を改めてみましょう。
食事
肥満は心房細動の原因となります。適切な体重を保つために食べ過ぎは避けるようにしましょう。栄養のバランスを損なうことなく、食事量を減らしましょう。なお糖尿病や腎臓病などがある方は、食事内容について医師や栄養士と相談してください。
運動
適度な有酸素運動は体重を減らし、自律神経のバランスも整えてくれます。運動習慣のない方は30分程度のやや早歩きの散歩程度でも効果が期待できます。
カフェイン・アルコール・喫煙
過度なカフェインやアルコールの接種や喫煙は心房細動の原因となりますので控えましょう。特にコーヒーを飲んだ後や飲酒後に心房細動を起こす方はこれらをやめるだけで心房細動が起こらなくなることもあります。
ストレスをためない生活を心がけましょう
働き過ぎ、悩み事、睡眠不足などは自律神経のバランスを崩して心房細動を起こりやすくします。できるだけストレスをためないよう心がけましょう。
検脈(脈をとる)習慣をつけましょう
発作性心房細動や心房細動アブレーション術後の方は、心房細動発作が出ているかどうかを自分で判断できることは、病気の状態を把握して適切な治療を行う上で非常に大切です。血圧計の脈拍異常検出機能やアップルウォッチなどのウェアラブルデバイスを使用するのも有用です。


疲れたら休むようにしましょう
適度な運動は心房細動の方でも有益ですが、体に負担がかかり過ぎて脈が速くなりすぎると心臓の状態が悪くなることがあります。いつもより脈が速く、しんどさを感じるときは脈が落ち着くまでしばらく安静にするようにしましょう。