お産は本来自然な生命現象ですが、時として一刻を争う緊急事態になることがあります。また、妊婦さんによっては、内科的合併症や産科的リスクをお持ちの方もいます。緊急時に迅速な対応ができるよう、また、リスクをお持ちの方も安全に出産されるよう、関西ろうさい病院では日頃より、訓練や研修を実施し、安全な医療の提供に努めています。
2018年7月30日に「分娩誘発法に関する臨床指針検討会」を行いました。
分娩誘発法とは、薬物や器械を用いて人工的に陣痛を誘発する方法です。「お産は自然なものなので、医学的介入はしたくない。」と思っていらっしゃる方もおられますが、分娩誘発の主な理由は、母体や胎児のリスクを低減させるためです。経腟分娩には頸管の熟化、十分な広さの産道、適切な陣痛、胎児の健康状態などの条件が必要です。こういった条件をどのように整え、どのようなタイミングで分娩誘発を行うかが非常に重要です。