平成17年4月公開
(※ 取材対象者及び内容は公開当時のものです)
2004年春、関西労災病院は日本で初めて本格的なホスピタルパーク(※1)をオープンしました。
2005年春、新病院長と新看護部長の2人がパーク内で新しい医療機関としての取り組みなどについて対談しました。
—この春から新しく就任されたお二人から簡単に自己紹介をお願いします。
院長:私は大学を卒業し、しばらく大学に残った後、当病院の脳神経外科に約30年勤め、この4月に院長に就任いたしました。
看護部長:私は大阪府立の看護学校を卒業後、香川、大阪、富山、浜松の労災病院に勤めた後、この春当病院の看護部長に就任いたしました。
—それでは、青空のもと今対談させていただいておりますこの場所、「ホスピタルパーク」についてご紹介を願います。
院長:当初ここには駐車場ができる予定でしたが、前院長が治療を受けられる方は体だけでなく心の状態もさまざま、体の治療と一緒に心の治療をという想いから、心の癒しとなるこのパークを設けられました。
看護部長:今まで病院は、何かがないと行かない離れた場所でしたが、パークができたことでちょっと健康診断にでもと、近しい場所となればと思います。またパークは職員にとっても癒しの場。私達はそこで得たものをまた患者さんに提供していければと思います。
院長:他にもホスピタルアーツやコンサートなどを催し、病院が主体性をもって、病院全体に癒し空間をコーディネートしているところが特徴でしょうか。
—建物も昨年改築され、「勤労者」のための新しい医療機関としての取り組みをお聞かせください。
院長:労災管理は年々改善され、労災患者さんの数はわずかになりました。多くが一般の方の治療ですが、そのほとんどが広い意味で勤労者の方々で、働く人のための医療という労災病院のテーマに基づくものであります。そういった点から、どなたにも気軽に利用していただけるような病院を目指しています。
—最後に、市民の皆さま、患者さん、ご家族に向けた抱負をお聞かせください。
院長:「良質な医療を働く人々に、地域の人々に、そして世界の人々のために」を理念に、スタッフ全員が同じ方向を向いて協力し合い、どなたにも満足していただける病院づくりをしていく所存です。
看護部長:看護師としては良質の機器、人材による高度医療の中で、ここに来るとほっと安心できるソフト面の充実をも図っていきたく思っています。
※1 ホスピタルパークとは・ ・ ・
治療のために利用される患者さんやそのご家族、地域の方々はもちろん病院関係者も利用できるガーデン。ホスピタルパークは、「病院の庭」という意味だけではなく「心からもてなす」(ホスピタリティ:Hospitality)という願いのもと名づけられました。四季折々の草花が植えられ1年を通して自然のささやきを聞くことができます。