日頃より当院の運営にご協力いただき有難うございます。今後も当院の高度急性期病院としての機能を高め、病院職員の能力向上を図ることにより、病院の診療機能および医療安全レベルを引き上げ、患者様にご満足いただける病院になるよう努力してまいります。
平成21年に地域医療支援病院として認められましたので、病診・病病連携を進め、ご紹介いただいた患者様にご満足いただけるように、平成23年4月に医療連携総合センタ-を設置し、医療連携機能を高めました。その後、1日入院患者数および外来患者数が着実に増加しており、手術症例数および救急患者受入数も大幅に増加いたしました。さらに、入退院支援センターを設置し、医療連携の強化に努めてまいりましたので、ご協力宜しくお願いいたします。
地域がん診療連携拠点病院である当院は、阪神間のがん診療の中心病院として、患者様に適切ながん医療を受けていただけるように病院の整備を行ってまいりました。手術待機患者様の入院待ち時間を改善するため、平成23年に新しい手術室を4室稼働し、当院に課せられた高度医療を提供させていただいています。さらに、平成23年に外来化学療法室をリニュ-アルし、窓のある明るい環境で患者様にゆったりと治療に臨んでいただけるようになりましたし、手狭であった内視鏡室も移転し大幅に拡張させていただきました。平成25年には放射線治療装置の更新のため、新しい治療棟の新築工事を行い、IMRT対応リニアック2台を備えた「がんセンタ-」として現在稼働しています。平成26年には手術支援ロボットを導入し、症例数の増加により令和4年に2台目を導入しましたが、症例数も更に増加しています。平成30年秋には遺伝子診療科を整備し、平成31年4月からは「がんゲノム医療連携病院」として、がんに対するゲノム医療に取り組んでいます。
また、救急部門の拡充により救急車受入数も大幅に増加し、血管撮影装置の増設およびハイブリッド手術室の整備により循環器疾患に対しても診療機能が大きく向上し、多くの循環器疾患をお持ちの患者様に当院を受診していただいております。これら病院機能の向上と環境整備により、余裕のある環境で検査・治療を受けていただくことが可能になり、患者様にご満足いただけていると思っております。
最近の医療の進歩には目を見張るものがあります。この進歩を患者様に実感していただくには、医療を受けていただく病院の医療機器を含めた環境の整備も重要ですが、最も重要なのは職員の医療に対する能力と患者様に対する思いやりの心です。今後も、良質で安全な医療を提供することにより、患者様に安心して医療を受けていただけるように職員一同努力してまいりますので、宜しくお願いいたします。
病院長 林 紀夫