子宮頸がん(しきゅうけいがん)は、ほぼ100%がHPV(ヒトパピローマウイルス)というウイルスの感染が原因であることが明らかになっています。このHPVというウイルスは性交渉によって感染し、約80%の女性が一生に一度は感染すると言われています。HPVには150種類以上ありますが、子宮頸がんと関連があるのは15種類程度です。中でもHPV16型、HPV18型の感染は子宮頸がんの60-80%を占めています。この2種類のウイルスの感染を予防するのがHPVワクチン(子宮頸がん予防ワクチン)です。
現在日本で接種できるのは、以下の3種類です。
ワクチン名 | サーバリックス | ガーダシル | シルガード9 |
予防できるHPVウイルスの型 | 16、18 | 6、11、16、18 | 6、11、16、18、31、33、45、52、58 |
接種回数 | 3回 | 3回 | 3回 |
2、3回目接種のタイミング | 1、6か月後 | 2、6か月後 | 2、6か月後 |
製薬会社名 | グラクソスミスクライン | MSD | MSD |
それぞれのワクチンの詳細については、上の表のワクチンの名前をクリックしてください。
※シルガード9は公費の対象ではありません。
どちらのワクチンも子宮頸がんの原因となる16型と18型のHPVウイルス感染を予防することができます。ガーダシルは6型、11型という尖圭コンジローマ(性器にできるイボ)の原因となるHPVウイルスの感染も予防できます。ワクチンの効果を得るためには3回の接種が必要です。ワクチンを接種してもすべての子宮頸がんを予防できるわけではありませんので、引き続き定期的な子宮頸がん検診も必要です。厚生労働省は20歳以上の女性に対して2年に1度の子宮頸がん検診を推奨しています。
当院では産婦人科医による十分なカウンセリングを行った上で、頸がんワクチン接種を行っています。ご希望の方は、事前に必ずご予約をお願いします。
ワクチン接種対象
10歳以上40歳未満の女性。性交渉の有無は問いませんが、性交渉の経験があると既にHPV16型や18型に感染している可能性もあります。その場合、ワクチンの効果はありません。
また、子宮頸がんを予防するワクチンであり、子宮頸がんの治療効果はありません。過去1年以内に子宮頸がん検診を受け、異常のないことを確認されていることが必要です。
未成年の方(20未満の方)は、初回カウンセリング時に保護者同伴で受診いただきますようお願いいたします。
費用
カウンセリング料 5,500円(初回のみ)
ワクチン接種料(1回につき) 16,500~30,800円(ワクチンにより費用が異なります。)
ワクチンは自費診療となりますので、ご病気の相談などの保険診療は同時に行えません。
当日のカウンセリング結果によっては接種できないこともあります。また、その場合もカウンセリング料はかかります。
尼崎市在住の小学6年生~高校1年生の方は市の助成制度がご利用いただけます。詳しくは尼崎市ホームページをご参照ください。
尼崎市の助成制度をご利用の方はワクチン接種料は無料となります。
接種日
水曜日 15:00~(要予約)
予約方法
平日の14:00~16:00に産婦人科外来 TEL:06-6416-0282 までお電話ください。